音楽

abingdon boys school


T.M.Revolutionの西川貴教氏がフロントマンを務めるミクスチャーバンド、abingdon boys school。それは、ミュージシャンとしてのキャリアが10年を軽く越えてる4人が集結した(発売当時)新人バンドで、今回レビューするのはそんな彼らの1stアルバム。怖えー!怖すぎる、こんな新人。こんな高すぎる演奏レベルで新人とか有り得ねえええ!!言うなれば、ゲームスタート時からバギクロスとかマヒャドが普通に使えちゃうってな感じで、このバンドもこのアルバムもとにかくスゴすぎ。 

主にリンキンパークあたりを想起させるミクスチャーロックを展開。全体的に凝りすぎなくらいに凝った作りで、疾走感や重厚感など表面のノリに身を任せつつも、それを生み出している演奏の細部にまで注耳したくなる贅沢な楽曲を多数収録。 

一つ一つの音にトコトンこだわり、やりたい放題やりながらも決して自己満で完結しない 高水準な完成度に着地していて、いずれの楽曲もサウンドが分厚くて聴き応えは大いにあります。J-POP/ROCKシーンにおいて一際輝きを放っている名盤。 


1 As One 
★★★★★★★★★☆ 

出だしからサクサクした上機嫌なバンドサウンドが繰り出され、早くも胸が高鳴る。ツインギター凄し。間奏でテンポアップし、柴崎氏かSUNAO氏かどっちかのギターソロが炸裂、その勢いでDメロへ雪崩込む展開がイイぞ。 


2 HOWLING -INCH UP- 
★★★★★★★★★★ 

冒頭から締めまで これでもかってくらいに満遍なくオカズを詰め込んだ、メロディアスながらガチガチした疾走ロック。安易に次なる展開へ持ち込まないイントロやアウトロがイカしてるし、間奏ばかりか歌メロ部分でまでリズム隊の硬質なこだわりプレーが炸裂しまくっていて 痺れる。ドラムかっこ良すぎ。しかし、いちばんの旨味はやっぱりDメロの掛け合いっすね。リズム隊のオカズ関係ねえwww 


3 Via Dorolosa 
★★★★★★★★★☆ 

鍵盤の旋律が醸す悲哀を重厚なバンドサウンドと幻想的な空気感で覆い尽くしたドラマティックなロックバラード。甚大なボリュームとビブラートが映えるボーカルと悲壮美な世界観が耳を震わす。 


4 INNOCENT SORROW 
★★★★★★★★★☆ 

単なるスマートな疾走ロックでも佳曲に値する曲だけど、そこにとどまらないのが高水準を誇るa.b.s.クオリティの所以。厚みのあるバンドサウンドが生み出す解放感が気持ちいいし、キメ、間奏、歌メロ問わず盛ってある様々なオカズが美味です。中でもラストのラップパートが出色。 


5 DOWN TO YOU 
★★★★★★★★★★ 

シンセとスクラッチによる幕開けからミクスチャー感全開。重厚なグルーヴに思わず体が揺れる。サビも同然なキャッチーさを持つBメロと、直後に転調して迎える実質的なサビの2本柱が贅沢すぎ。地味だけど極上品っすな。 


6 アテナ 
★★★★★★★★★☆ 

快晴の青空の如く眩しすぎ且つ爽やかすぎなドライブロック。本作において最も歌モノ寄りな楽曲だけど、ツインギター映えした間奏やキメ部分でヘヴィなアプローチを魅せている。貪欲さと、大量消費音楽と画一されないための反骨精神が剥き出しなのもまた爽快。 


7 stay away 
★★★★★★★★★☆ 

a.b.s.の最初の楽曲をリメイクなしでまんま収録。というのもあってイマイチ突き抜けていない感じがするけど、もう既にヒネクレ君の片鱗が随所で見受けられ、終始耳をそばだてたくなります。攻めのロックチューン。 


8 Nephilim 
★★★★★★★★★★ 

プログラマーである岸氏の手腕が光るイントロにやられた。ここでも安易に幕開けせずフェイントを掛け、悲壮感を強調。宗教的な雰囲気が漂うメロディを分厚いバンドサウンドで聴かせる。終盤にかけてよりダイナミックに響き、それはもう空と大地の彼方にまで響き渡りそうなほど。というのは流石に大袈裟ですけど。飛翔感の極みを行く締めが最高っす。 


9 LOST REASON feat.MICRO from HOME MADE 家族 
★★★★★★★★★★ 

メロディとグルーヴの両者をしっかり装備した、和製リンキンパークソング。こぼれるようなベースの流れに乗って重厚なサウンドを叩き込むイントロで既にK.O.。ブリッジ部分でアクセントをつけるだけでなく、随所で補助に回り 更なる高揚感を煽るMICROのラップも、高品質な仕上がりに一役買っていて、ナイス人選。溜まりに溜まったサムシングを絞り出すようなDメロが最たる聴きどころ。燃えるぜコレ。 


10 DESIRE 
★★★★★★★★★☆ 

冷涼なシンセと熱のあるツインギターがシンクロした疾走チューン。終盤あたり特にツインギターがやりたい放題な感じで聴いてる側からしても至極快感。しかし、この曲の礎は終始忙しなく駆け回るドラム。ツインギターとシーケンスに阻まれてあんまりよく聴こえん。 


11 ドレス 
★★★★★★★★★★ 

BUCK-TICKのカバー。ダークかつデカダンな世界観を爆音で以て轟かせていて、コレ秀絶。終盤さらに激しさを増すバンドサウンドと、虚無感に苛まれたような西川くんのボーカルに圧倒されること必至。サビ前の『おーおおおぉぉぉぉぉーーーー!!!』は迫力ありすぎて痺れまくる。 


12 ReBirth+ReVerse 
★★★★★★★★★★ 

岸氏のソロワークスと言ってもよさそうな二部構成のインスト。前半はFFの序章を連想させる幻想的なトラック。後半は心臓に響くような重低音を下地とした先鋭的なデジタルトラック。ストリングス、インダストリアルなサンプリング音、EXILEの『MAX TRIBE』を彷彿させるデジタルシーケンスなどを取り入れており、前半後半通して気を緩める余地を与えない 聴き応え満点の仕上がり。

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